寝たきりの原因に…! 不整脈による脳梗塞に注意
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脳梗塞とは脳血管疾患のひとつで、何らかの原因で脳の血管が詰まることで血液が脳に行き渡らなくなってしまい、脳が障害を受けてしまう病気です。脳梗塞が起こると場合によっては死に至ることもあります。また、命を取り留めても身体機能や言語機能が失われたり寝たきりになったりなど重篤な後遺症が残る可能性が高いのが特徴です。
内閣府の令和4年版高齢社会白書によると、65歳以上の要介護者の介護が必要になった要因は1位が認知症で、次ぐ2位が脳血管疾患となっていて、介護が必要になる大きな要因でもあります。
出典:令和4年版高齢社会白書
不整脈が脳梗塞を引き起こす
脳梗塞にはいくつかのタイプがあり、代表的なのはラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症の3つです。
ラクナ梗塞
脳の深部にある細い血管が詰まる脳梗塞。高齢者に多く、朝起きたら手足のしびれを感じた、言葉が話しにくいなどの症状で気づく事が多い。
アテローム血栓性脳梗塞
脳や首の血管の動脈硬化が進行し、血管が詰まることにより起こる脳梗塞。高血圧、高脂血症、糖尿病などの動脈硬化の危険因子を多く持つ人に起こりやすい。
心原性脳塞栓症
心臓でできた血栓が脳に運ばれて脳の血管を閉塞させる脳梗塞。心房細動や心臓弁膜症を持つ人に多い。
このうち心原性脳塞栓症は、不整脈が原因で引き起こされることがあります。
脈拍が不規則に乱れる不整脈である「心房細動」は、心臓の中で血液がよどみ、血栓ができやすくなります。できた血栓が脳に運ばれることで脳の動脈が詰まってしまいます。
脳梗塞の15~20%がこの心原性脳塞栓症と言われており、原因となる不整脈の早期発見や血栓予防が重要になります。
不整脈を見つけるには?
不整脈の一種である心房細動は、自覚症状のない人もいますが、
- 脈が飛ぶ
- 動悸がする
- 胸の苦しさを感じる
などがあります。
心房細動が長く続くと
- 胸の痛み
- 息切れ
- めまい
- ふらつき
などの症状が現れることもあります。
自覚症状がある場合は、放置せず早めに病院を受診しましょう。
また自覚症状がない場合も、定期的に検診を受けることが重要です。
ココロミルでは、医療機関でも使われている高精度なウェアラブル心電計を使って、心電図を測定し解析するサービス「ホーム心臓ドック®」を提供しています。小さな機械で最低8時間以上の測定を行うため、装着にも負担がなく、健康診断では見つからなかった不整脈などの症状が見つかることもあります。
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心房細動を予防するには
心筋梗塞や心臓弁膜症など、心臓の病気を持っている場合は心臓に負荷がかかりやすく、心房細動が起こる可能性が高くなります。
また、高血圧、糖尿病、メタボリックシンドローム、慢性腎臓病などの生活習慣病がある場合にも起こりやすいことが知られているため、生活習慣病の改善に取り組むことも重要です。
健康な人の場合も、
- 過度な飲酒
- 精神的なストレス
- 睡眠不足
などが心房細動のリスクになると言われています。
規則正しい生活を心がけ、ストレスを溜めこまないようにしましょう。
寝たきりや要介護など重い後遺症が残りやすく、また突然死にも繋がりやすい脳梗塞は予防が重要です。
生活習慣に気をつけて、定期的に検診を受けるなど日常生活から早期発見に取り組みましょう。